■山行日:2017年09月19日(火)
■山:針ノ木岳
■目的:縦走
■ルート:扇沢(05:30)-岩小屋岳(10:30)-針ノ木岳(16:20)-針ノ木小屋(16:50)
夏季休暇は、初秋に後回しにするのが、この数年の慣例となっている
今年も9月最終週、もしくは10月第一週を狙っていた
東北エリア、それも初の北東北か、南アルプスの縦走
そんな夢を見ながら、胸ときめかせていた
が、そこは哀しきサラリーマン
直前になって動かせない仕事が入ったため
急遽、9月のど真ん中へ休みを動かさざるを得ない事態に
あまりの急なことに、プランも何も立たず
おまけに台風18号タリムのUターン
あぁ楽しみにしていた夏休み、始まる前から迷走とは・・・
となると、北アルプスだ
かつて知ったるエリア+初ピークを思い切り歩こう
後立山と裏銀座へ
初日は柏原新道で針ノ木岳までの縦走とした
深夜の爺岳登山口、一台だけ空いていたスペースに駐車する
二時間の仮眠で起き上がる
初めての登山口、初めてのルート
さぁ始まるぞ、今から5日間の山旅だ
歩きやすいトレイルではあるが、いきなりの急登
一気に汗が滴り、何度も汗拭きで脚が止まる
ふり返ると雲が切れ、台風一過の青空が広がる
歩き始めから40分ほどで、八ツ見ベンチ
きっとここから八ヶ岳が見えるのだろう
そしてケルンを過ぎると、左手に稜線が広がる
あれこそ、針ノ木へ続く稜線だ
トレイルは、ややフラットになり、駅見岬、一枚岩、石畳と、要所に
名が付けられてあり、その都度、名の由来を考えるだけで楽しい
水平岬、アザミ沢、と過ぎ、富士見坂ではふり返ると見事に富士山が浮く
その姿をふり返りながら進むと、種池山荘だった
東には爺岳への稜線、西には針ノ木岳への稜線を望む
なんと素晴らしいロケーションだろうか
小屋のベンチでひと息入れると、いよいよ針ノ木への稜線へ
先ずは一つ目のピーク、岩小屋沢岳へ、なだらかな稜線を行く
ふり返ると爺岳の下、雲海が浮く
そして目の前には、剱岳
早くも色付き始めたナナカマドの向こう
静かに佇む孤高の頂
八ツ峰の右、三ノ窓雪渓、小窓雪渓
こうして最南端に残る氷河を望むと改めて剱岳の存在感が迫ってくる
そして、長次郎谷
2011年夏
今も、あの雪渓を詰めてピークに立ったことが信じられない
あの頃の情熱はどこへ行ったのだろうか
しばし剱岳の魔力に囚われていたが、想いを断ち切るように歩き始める
岩小屋沢岳は、2630m、このあと踏む4つのピークは全て2600m以上だ
その稜線が目の前に伸びる
おいおい、このアップダウン、地図で見るよりキツそうだぞ
一気にコルまで下りきり、新越山荘でひと息入れると
次のピーク、鳴沢岳までは、ノンストップ
しかし、この二つ目のピークで急に足腰が重くなる
雄山から五色ヶ原の稜線の美しさに励まされ先を行く
三つ目、鳴沢岳を踏む
山名板の前で倒れこみ、横目で剱岳を睨むが
その距離感はまったく変わらない
まだ、この後、大物がふたつも残ってるのに大丈夫かオレ
そしてスバリ岳
このピークへの登り返しで、もうほとんど体力は使い切ってしまう
ダメだ、もうダメ
時間的に急がなければならないのは分かっているが動けない
ここでも倒れこんだまま、いつの間にか足元に広がる黒部川を見下ろす
もう稜線を吹く風は冷たく、ぶるぶるっと震えて起き上がる
さぁ、ラスボスだ
念のため針ノ木小屋へ、今からスバリを発つ旨連絡すると
遅くなるのは構わないが、針ノ木は暗くなると危険だと諭される
そんなことは分かってるさ
ちゃんと17時までに到着するよ
目の前に伸びる針ノ木への稜線と
そのピークまでのルートを眼で追うと歩き始めた
小刻みなアップダウンに、足腰がガクガク
しかも、トレイルはどんどんガレて行き
ちょっと足を滑らせると、一気に黒部川まで滑落
最後の詰めは、ほとんど四つんばいだ
こんな姿、ヒトに見せられないよ
やっと立った針ノ木ピーク
東に蓮華岳
南に続く黒部川
ふり返ると、今日のルート
よく歩いたな、よくやったよ自分
暮れなずむ稜線を飽きることなく眺めながら
自分を労って縦走初日を終えた
■RANKING■
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by
pallet-sorairo at 2018-02-19 15:06
2011年の記録、読ませていただきました。
いやはや凄い「情熱」、さすがのスロさんと思いました。
(えっ、あの自称酔っ払いおやじが?! なんて決して思いませんでしたよ(^^ゞ)
と、冗談はともかく
この後立山のコース、再訪したいところの五指に入っています。
なんとも胸のすくような花と展望のルート、ああ、まだ歩けるかしら。
いやはや凄い「情熱」、さすがのスロさんと思いました。
(えっ、あの自称酔っ払いおやじが?! なんて決して思いませんでしたよ(^^ゞ)
と、冗談はともかく
この後立山のコース、再訪したいところの五指に入っています。
なんとも胸のすくような花と展望のルート、ああ、まだ歩けるかしら。
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slow-trek at 2018-02-19 23:05
palletさん
いやー、お恥ずかしい、なんだか昔の記録は
熱過ぎて、赤面ものです^^;
そうですか、再訪候補なルートですかー
palletさんなら大丈夫でしょう
時間かけて、ゆっくり、そのぶん楽しんで
ぜひ再訪を実現させてくださいね!
いやー、お恥ずかしい、なんだか昔の記録は
熱過ぎて、赤面ものです^^;
そうですか、再訪候補なルートですかー
palletさんなら大丈夫でしょう
時間かけて、ゆっくり、そのぶん楽しんで
ぜひ再訪を実現させてくださいね!
by slow-trek
| 2018-02-18 23:51
| 北アルプス
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Comments(2)