■山行日:2014年10月25日(土)-26日(日)
■山:大峰山系釈迦ヶ岳
■目的:晩秋の奥駈道
■ルート:旭登山口(08:30)-釈迦ケ岳(11:05)-孔雀覗(13:15)-楊子ケ宿(14:55)
楊子ケ宿(08:45)-孔雀覗(11:00)-釈迦ケ岳(12:40)-旭登山口(15:55)
関西の山仲間に「秋の焚火ゆるゆる宴会テント泊」を提案した
手を挙げて頂いたのは2名、それもツワモノ2名だ
このメンバーだったら企画を変えて大峰歩きましょう!となったのだが
その内おひとりは「甥の結婚式忘れてた、ごめん!」んじゃ、おひとりだけなの?
どうしよかなぁなんて悩む間もなく、そのおひとり、ルネさんから
カラハッソウ谷、神仙平を越えての七面山のリクエスト
よし、久々の大峰、しかも晩秋の奥駈道
どんな姿なのだろうか、ワクワクしながら当日を迎えた
2010年以来の、カラハッソウ谷を期待していたが、どうやら林道崩壊
とてもじゃないが、脚を踏み入れることは出来ないとのこと
仕方なく、釈迦ヶ岳から奥駈道を歩き、楊子の森から七面へ、とルート変更
秋の釈迦ヶ岳はいつから歩いていないだろう
登山口から望む、七面から明星の遠望、その輝きに、早くもため息を漏らす
トレイルは、すっかり葉を落としていて、え?こんな所から釈迦のピーク?
なんて、もう何度歩いたか覚えていない山に、新たな発見もあり
P1434から大きく回り込んで、大日岳を望みながら進むと
視界いっぱいに広がる青空
振り返ると南方には、笠捨山がくっきりと
その向こうには、穏やかな雲の波の上に南奥駈の峰々が浮く
この素晴らしい秋空の展望に、稜線を外れては、カメラを手にふらふらと
なかなか進まない二人の脚、古田の森の手前、釈迦ヶ岳が一番美しく見える
あのポイント辺りから、思い初めていた、こんなペースじゃ七面なんて届かないぞ
古田の森を超え、弥山が一望できる小ピーク前で立ち止まる
結局、その小ピークでも脚が止まり展望に釘付け状態
「ルネさん?もう、今日は七面ムリですよね?」
「七面?もう、ええよね、こんな素晴らしい天気やもん」
千丈平の、隠し水で、冷たく美味しい水を頂きながら
あっけなくプランは変更となり、まったり山行へと切り替わる
踏み跡がバラついた斜面を詰めると、いよいよ大峰奥駈道
そして、5分ほどで釈迦ヶ岳ピーク
大峯七十五靡 其の四十
お釈迦様は今日も穏やかな笑みを浮かべ
秋の空の下に立つ
ハレの日だ
20名?それ以上はいただろうか
喧騒のピークから早々に北へと下る
急峻な下りの途中でさえ脚をとめ、七面山を拝む
馬の背を下りきった辺りだったろうか、ソロの男性と出会う
今朝、弥山からだと語る表情に、達成感のようなものを感じたのは気のせいか
下りきると東へ巻き、聳える岩峰、鉄鉢岩を見上げる
鞍部から東を望むと、色付く五百羅漢、小峠山への孔雀尾根
その向こうには大普賢の稜線が雲の下に浮かぶ
鞍部からは、主に稜線の東を巻きながらのアップダウンが続く
この辺りが奥駈道の核心部、ちょっとしたクサリ場、キレット、岩稜、砂礫
どれも、小さな、ほん一瞬で通り過ぎるところだが
実は全て難所でもある
東面は樹林が多いのでまだしも、西面を滑落すると帰っては来れないだろう
椽ノ鼻、足元に佇む蔵王権現さまの躍動感は
いつも惹きこまれてしまう
本当は孔雀覗きで休憩としたかったが、見通しの良い笹原で座り込む
ルネさんがわざわざ作ってくれたお弁当を美味しく頂く
「大峰の紅葉、地味なイメージやったけど、今日の紅葉は全然違うわ」
大峰北部は歩く尽くしているルネさんが、何度もつぶやくほど
宇無ノ川へ続く釈迦谷から広がる錦絵は素晴らしい
倒木とシダと苔の森を過ぎると、奥駈道は仏生嶽の西を巻いて進む
この針葉樹を縫って進む巻き道も、大好きなルート
やがて七面山へと続く楊子の森が正面に現れると、今日の宿である
楊子ケ宿避難小屋はすぐそこだ
これで4度目、大峰山系では、狼平避難小屋と同じだけ、ここにはお世話になっている
5分ほど下った水場で、明日のぶんまで補給すると
さ、楊子の森、七面山が染まるシーンを観に行きましょう
崩壊が進む巻き道を越え、笹原の広い尾根に乗る
「あ!早く早く!ルネさん、早く来ないと!」
カメラを出すのももどかしく、大声を出しながら駈けた
夕陽が、聖なる森を染めてゆくときが始まる
いつの間にか風も凪ぎ、枯葉の、かさりとも聞こえない静かなるとき
カヒョー、カーヒョー
千三百年もの間、人知れず続く静寂、それが突如かき消された
足元に広がる谷間から、恐ろしい悲鳴にも似た、切ない切ない鳴き声
雄鹿が雌鹿を求め、声を振り絞って哭く、哀しい声が大峯に響き渡る
奥山に もみじ踏みわけ 鳴く鹿の
声きく時ぞ 秋は悲しき
聖なる森に、静かなときは続く
■RANKING■
Commented
by
kivarn at 2014-11-13 21:49
うわぁ~、七面山が染まるシーンは最高の色ですね。
これはスゴイ!
こんな大峰見たこと無いです!
なんとも言えない引き込まれる色ですね。
これは感動しました!
これはスゴイ!
こんな大峰見たこと無いです!
なんとも言えない引き込まれる色ですね。
これは感動しました!
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この記事を見た瞬間に「マジか〜!!!」で・・・ため息・・・
実は同日に同場所にいる予定だったのですよ・・・
舟のタワでまったりテン泊する筈でしたが
kumiちょの体調不良で中止にしたのです。
うむむ・・・まだ ご縁が無いということなのでしょう・・・
お山でバッタリはいつに日になることやら(笑
でもお釈迦様も蔵王権現様もお元気そうでなによりです。
それにしても息をのむような大峰の素敵なサンセット!
響き渡る切ない鹿の声がよく似合うロケーションです。
実は同日に同場所にいる予定だったのですよ・・・
舟のタワでまったりテン泊する筈でしたが
kumiちょの体調不良で中止にしたのです。
うむむ・・・まだ ご縁が無いということなのでしょう・・・
お山でバッタリはいつに日になることやら(笑
でもお釈迦様も蔵王権現様もお元気そうでなによりです。
それにしても息をのむような大峰の素敵なサンセット!
響き渡る切ない鹿の声がよく似合うロケーションです。
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slow-trek at 2014-11-14 23:35
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by
slow-trek at 2014-11-14 23:38
katsu♨さん
ま、マジですかー!!!
あー、でもね、ポジティブに考えましょ、ね?
例えばですよ、katsu♨さんちが、船のタワでテン泊
してるのに、偶然に偶然が重なって、ほんの一瞬の
スレ違いで会えなかったりしたら・・・
そのショックの方が大きいですよ^^;
なので、結果ヨシ!
って、かなりムリありますな我ながら
(・∀・)キュンキュン
ま、マジですかー!!!
あー、でもね、ポジティブに考えましょ、ね?
例えばですよ、katsu♨さんちが、船のタワでテン泊
してるのに、偶然に偶然が重なって、ほんの一瞬の
スレ違いで会えなかったりしたら・・・
そのショックの方が大きいですよ^^;
なので、結果ヨシ!
って、かなりムリありますな我ながら
(・∀・)キュンキュン
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by
ゆな
at 2014-11-15 11:19
x
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by
slow-trek at 2014-11-16 22:45
by slow-trek
| 2014-11-12 23:11
| 近畿[大峰山系]
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Comments(6)