西丹沢VCの手前に駐車してハイクUP
薄暗い植林の中を抜けると、枯れ沢へ降り、伏流水の上を対岸からハシゴで堰堤を登る
堰堤から降りると、再び伏流水の枯れ沢となり、トレイルはミツマタ
(もちろん枯れている)の群生の中を進む
山から流れ込む小さな沢を巻くように、ハシゴやロープが数か所現れる
整備はされているが、早朝は木製階段が濡れていて滑りそうだ
徐々に谷間にも朝陽が射し込みはじめ
紅葉が輝き、やっとテンションUP
こんな紅葉が残っていたなんて、嬉しい誤算だ
地図にも「急坂」とあるように急登が続く
足元の落ち葉は足首オーバーで、ときおり滑ったり、踏み外したり
ロープを使う急登をやっつけると、板小屋沢ノ頭だ
梢の合間から今日の富士山
天候が変わらない限り、今日は長いお付き合いになるはずだ
ヤブ沢ノ頭からは細尾根を降り、登り返す
そして稜線に向かって九十九折れに詰めると
石棚山稜では素晴らしき展望が待っていた
ちぎれては流れる雲もアクセント、美しき富士山
北岳がちゃんと目視できる、もう冬のクリアな空だ
南アルプス稜線は、まだ黒く雪はこれからか
富士山休憩を終えると、石棚山稜を進む
北方はさらに空が青く澄んでいる
大室山の雄大な姿、今日こそはあの裾を歩こう
静かな静かな石棚山稜
この辺りでやっとソロ男性とすれ違う、今日はじめて出会うヒトだ
すれ違うだけで、何も語らなくとも
お互いこの静けさに充たされていることが分かる気がする
あぁ
なんて静かなんだろう
富士山の雪煙りが舞う音さえ聞こえてきそう
ツツジ新道分岐でやっとヒトの気配がする
分岐からは、木道をだらだら詰めて山頂
ザッと見渡しても20人くらいのハイカー
なんとも、のどかな山頂だろうか
富士山を眺めながらなべ焼きうどんって我ながら贅沢
ランチタイム後は青ヶ岳山荘へ足を運んで、蛭ヶ岳を臨む
きっと今日の晴天だと、表尾根はお祭り騒ぎだろうな
それに引き換え、この静けさ
やはり奥丹沢は良いな
大室山までの稜線が目で追える
さぁ今日はこのルート、初めての周回だ
目視では、どれが、どの山なのか分からないが、八ヶ岳から大菩薩
奥多摩の山脈までずっと見渡すことが出来る
この展望には脚が止まってしまうよ
ずっとこの展望を右手に眺めながら歩けるなんて
そしてこのルート
犬越路まで、ずーっと富士山を左手に眺めながら歩くのだ
ひとつ目の小ピークである熊笹ノ峰、いいカタチだ
ずっとずっと続く尾根道
ただ黙々とアップダウンを繰り返す冬枯れの尾根
もちろん、ずっとずっと富士山が横に居る
そして誰一人歩いていない静寂と青空
大笄(おおこうげ)小笄(ここうげ)なるふたつの小ピーク
そろそろ疲れた頃に、けっこう嫌らしいクサリ場が続き、ちょいとゲンナリ
なるほど誰一人後続のヒトが居ない理由が分かった
これって下りで使うルートじゃないかも
やっとこさ犬越路
ベンチでは缶ビールを飲みながら箱根を眺めてるソロ男性
どうやら避難小屋泊の様子だ、こんな静かな場所で夕景を肴に酒を飲む
想像しただけで胸がじんと鳴る
犬越路からは荒れ放題の枯れ沢を降る
対岸には傾きかけた陽に燃えるような紅葉が残っていた
枯れ沢が広がりはじめたら、あとは遊歩道
振り返ると降って来た稜線を夕陽が染め始めていた
ほぼ一日眺めていた富士山と、静かなる冬枯れの稜線
あぁ、どんどん丹沢の魅力に惹かれていくよ
by slow-trek
| 2020-12-23 18:00
| 関東甲信越[富士・丹沢・箱根]
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