冬枯れの稜線を行く 檜洞丸

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■山行日:2020年11月21日(土)
■山:檜洞丸
■目的:稜線歩き
■ルート:西丹沢VC(07:50)-檜洞丸(11:30-12:45)-犬越路(14:45)-用木沢出合(15:45)

3月のことだ
5回目となる丹沢山行は、箒沢から檜洞丸を踏んで用木沢へ下山する周回を予定していた
しかし、檜洞丸でガスから小雨になり、ツツジ新道で下山することになったのだ
そのとき初めて歩いた石棚山稜が心地良く、ここは秋に歩こう!そう決めていた
しかしもう既に季節は晩秋から初冬へ・・・
それでもいいじゃないか、あの稜線を歩こう




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西丹沢VCの手前に駐車してハイクUP
薄暗い植林の中を抜けると、枯れ沢へ降り、伏流水の上を対岸からハシゴで堰堤を登る


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堰堤から降りると、再び伏流水の枯れ沢となり、トレイルはミツマタ
(もちろん枯れている)の群生の中を進む
山から流れ込む小さな沢を巻くように、ハシゴやロープが数か所現れる

整備はされているが、早朝は木製階段が濡れていて滑りそうだ


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徐々に谷間にも朝陽が射し込みはじめ
紅葉が輝き、やっとテンションUP

こんな紅葉が残っていたなんて、嬉しい誤算だ


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地図にも「急坂」とあるように急登が続く
足元の落ち葉は足首オーバーで、ときおり滑ったり、踏み外したり


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ロープを使う急登をやっつけると、板小屋沢ノ頭だ
梢の合間から今日の富士山

天候が変わらない限り、今日は長いお付き合いになるはずだ


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ヤブ沢ノ頭からは細尾根を降り、登り返す
そして稜線に向かって九十九折れに詰めると


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石棚山稜では素晴らしき展望が待っていた
ちぎれては流れる雲もアクセント、美しき富士山


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北岳がちゃんと目視できる、もう冬のクリアな空だ
南アルプス稜線は、まだ黒く雪はこれからか


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富士山休憩を終えると、石棚山稜を進む
北方はさらに空が青く澄んでいる

大室山の雄大な姿、今日こそはあの裾を歩こう


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静かな静かな石棚山稜
この辺りでやっとソロ男性とすれ違う、今日はじめて出会うヒトだ

すれ違うだけで、何も語らなくとも
お互いこの静けさに充たされていることが分かる気がする


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あぁ
なんて静かなんだろう

富士山の雪煙りが舞う音さえ聞こえてきそう


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ツツジ新道分岐でやっとヒトの気配がする
分岐からは、木道をだらだら詰めて山頂

ザッと見渡しても20人くらいのハイカー
なんとも、のどかな山頂だろうか


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富士山を眺めながらなべ焼きうどんって我ながら贅沢

ランチタイム後は青ヶ岳山荘へ足を運んで、蛭ヶ岳を臨む
きっと今日の晴天だと、表尾根はお祭り騒ぎだろうな


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それに引き換え、この静けさ
やはり奥丹沢は良いな


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大室山までの稜線が目で追える
さぁ今日はこのルート、初めての周回だ


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目視では、どれが、どの山なのか分からないが、八ヶ岳から大菩薩
奥多摩の山脈までずっと見渡すことが出来る

この展望には脚が止まってしまうよ
ずっとこの展望を右手に眺めながら歩けるなんて


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そしてこのルート
犬越路まで、ずーっと富士山を左手に眺めながら歩くのだ


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ひとつ目の小ピークである熊笹ノ峰、いいカタチだ

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ずっと続く尾根道

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ずっとずっと続く尾根道

ただ黙々とアップダウンを繰り返す冬枯れの尾根


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もちろん、ずっとずっと富士山が横に居る
そして誰一人歩いていない静寂と青空


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大笄(おおこうげ)小笄(ここうげ)なるふたつの小ピーク
そろそろ疲れた頃に、けっこう嫌らしいクサリ場が続き、ちょいとゲンナリ

なるほど誰一人後続のヒトが居ない理由が分かった
これって下りで使うルートじゃないかも


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やっとこさ犬越路
ベンチでは缶ビールを飲みながら箱根を眺めてるソロ男性
どうやら避難小屋泊の様子だ、こんな静かな場所で夕景を肴に酒を飲む

想像しただけで胸がじんと鳴る


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犬越路からは荒れ放題の枯れ沢を降る
対岸には傾きかけた陽に燃えるような紅葉が残っていた


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枯れ沢が広がりはじめたら、あとは遊歩道
振り返ると降って来た稜線を夕陽が染め始めていた

ほぼ一日眺めていた富士山と、静かなる冬枯れの稜線
あぁ、どんどん丹沢の魅力に惹かれていくよ





by slow-trek | 2020-12-23 18:00 | 関東甲信越[富士・丹沢・箱根] | Comments(0)