■山行日:2017年11月08日(日)
■山:立岩
■目的:残り紅葉と大展望
■ルート:登山口(08:00)-山頂(10:00)-登山口(12:30)
以前から気になっていた山がある
それは、奇岩、岩峰群で有名な群馬県は南牧村にある山
群馬県のドロミテでもない
その控えめさは何だ
残り紅葉に燃える岩峰を目指して、さぁグンマーへ
限界集落のひとつと言われている南牧村へ
下仁田ICから、長閑な景色の中北上して行く
谷間に流れる渓谷沿いの道がどんどん細くなり
案内板に従って、林道を詰めて行く
と、目の前に突然現れた景色に思わずブレーキを踏んだ
なんだ、あの岩の山は・・・
なるほど、これがドロミテなんだ
こりゃ楽しみだ、あの岩峰のピークに立つには
どんなルートを歩くのだろうか
朝陽に輝く、紅葉の岩峰を目指し、さらに林道を詰めた
その終点が、荒船山と、立岩、このドロミテへの登山口だ
先ずは薄暗い、山仕事の作業道のようなトレイル
小川を二、三度渡渉しながら進むと、分岐を右へ
植林と、紅葉樹林との境界を縫うように進む
徐々に植林から離れ、美しき紅葉の森へ
気付くとトレイルは消え去り、落ち葉の海となっていた
なんだこれ、これじゃどう登るのか分からないしー
なんて困ったフリの独り言
本当は楽しくて仕方ない
だって、こんな美しい森、他に誰一人居ないのだから
50分ほど登ると、森も消え、岩が現れ始めた
これをどう登るのか?と不思議だったが
どうやら、鎖が助けてくれるようだ
鎖を頼りにガレ場を詰めると、最後の岸壁
そこは、とんでも無い高度と角度のバンドだ
もちろん鎖のサポートはあるが、さすがにここでカメラは出せない
巻き終えたところが、東岩と、ピークである西岩の間のコルだった
コルから西岩へ回りこむと、なんとも豪快な光景が
おいおい
なんだ、この岩の塊は
あれがピークなのか?これを登るのか?
あきれながらも、ワクワクして先を行く
細尾根を詰めを終えると、木製のお地蔵さんが笑っていた
そして素晴らしい展望が待っていた
荒船山は、この方向からだと、こんな特異なカタチなんだ
そして、その左手、雲の上に浮くのは浅間山
晴天の日は望める北アルプスまでは見えないが
素晴らしい、展望に、しばし佇む
こんな楽しい山に、誰も居ないなんて
展望を楽しむと、さぁ下山だ、ここから戻らず
荒船山方向へと周回するルートをとる
いきなり鎖場で、一気にコルまで下りきると、目の前には
直立の岩峰が立ちはかる
これが地図に「ジャンダルム」と記るされている所だな
東峰への岸壁のバンドに比べれば、軽いクサリ場
あのバンドの後じゃ、どこも楽ちんさ
鎖が無ければ登頂は無理であろう、岩のてっぺん
そこから望む、晩秋の上州の峰々
なんとも心に染み入る風景だろうか
地図で確認すると、毛無岩のあたり
やはり奇岩、岩峰群が連なっていて、低山では有るが
なんとも魅力的な山域だ
ジャンダルムから下りきると、尾根は広がり
また、落ち葉のトレイルを、ひとりきりかさこぞ歩く
荒船山へのルート分岐から、植林へと下る
結局この日は、登山口で自分よりも先に歩き始めたペアだけ
それ以外は誰にも会わなかった
静かな森
スリルに満ちたルート
そして、晩秋の凛とした空気と展望
独り占めするにはもったいない山
帰路の林道で振り返った岩峰
それは、ドロミテに相応しい、美しくも険しい姿だった
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