荒野にて

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初秋の風輝く尾瀬 燧ヶ岳

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■山行日:2016年09月03日(土)
■山:燧ヶ岳
■目的:双耳峰リベンジ
■ルート:御池(06:00)-柴安嵓(09:20)-尾瀬沼-長蔵小屋(13:00-13:40)-沼山峠(14:40)


尾瀬には何度も通っているが、実は燧ヶ岳のピークは踏んでいない

2013年の5月、残雪の燧ヶ岳を目指したものの
想像以上に雪深く、双耳峰の俎嵓を踏んだ時点で、時間切れとなった
そこから、下って、また登り返して本峰である柴安嵓へ詰める時間
いや、時間だけでなく、気力も体力も無かった
(この日の画像データは紛失した為、ブログに記事は無い)

9月最初の週末、尾瀬の秋風が懐かしくなり
そして、片方しか踏んでいない燧ヶ岳、その本峰を踏もう

そう決めたのは金曜の夕方、帰宅すると慌てて準備をして高速へ乗った




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深夜3時に御池に着くと、2時間の仮眠、5時半には歩き出す
の、つもりが、寝過ごして、歩き始めたのは6時となった

登山口から続く樹林帯の中は、秋風どころか蒸し暑く
まるで真夏の低山ハイク状態に、必要以上に消耗してしまう

それにしても、こんなに急登だったか?
記憶があいまいだが、こんなところ、よく残雪の上を歩いたものだ

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樹林の急登が30分続いたあと、視界が広がると、目の前に湿原がった
あぁ、そうだった、このルートは二つの田代(湿原)を通るのだ

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その一つ、広沢田代は、そう広くも無いが、小さな池塘が点在し
秋の青空を映してはキラキラ輝いている
ここまでの樹林の暑さが嘘のように消え去り
早くも始まった草紅葉の上を、冷たい風が流れて行く

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ひと息入れると、再び樹林の中だ
それでも高度を上げるにつれ、振り返ると展望が覗くようになる
ふと振り返ると、目の前に会津駒ヶ岳、自分が歩いた日とはうって変わり
澄み切った秋空の下に、シルエットが美しく浮かんでいる

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そして、二つ目の田代、熊沢田代が目の前に広がる
その巣晴らしい眺めには、思わずため息が零れる
こんなにも美しい風景だったのか

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草原に、一本の木道
ただ碧く光る空
それを映し出し、きらりと輝く池塘
そこに居るのは、自分と影だけ

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しばし、尾瀬の「光と風の詩」の中で佇む

もう、今日はここでいいか
いつものように、ひとりごちる自分に苦笑い

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熊沢田代からは、トラバースぎみに南方向へ回り込む
少しガレた場所や、足場の悪いトラバースは、何となく記憶がる
そこを抜けると、最後のひと登りで俎嵓だ

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田代を過ぎると、再び暑さにやられていたが
さすがにピークに立つと、冷たい北風に、一気に全身が冷え込み
そのまま、本峰である柴安嵓へ

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本峰からは見晴から尾瀬ヶ原
南には、尾瀬沼が広がり
秋空に、まだ夏の名残の雲が沸く

やっと踏んだ燧ヶ岳からの展望に、大いに満足するが
どうやら見晴から最短ルートでやって来たグループが多い様子
でここまでの静けさとはほど遠い喧騒に、早々に立ち去った

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さて、沼に下ろうか
尾瀬沼は、今年の春、まだ山開き前に尾瀬ヶ原から歩いたばかり
もちろん、下るのは初めてのこと、長英新道かナデッ窪か悩むが
どう見ても皆さん長英新道に下ってる
あの喧騒を避けたいのと、春に歩いた湖畔沿いの木道を楽しみたい

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じゃナデッ窪だな

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そう決めて下り始めると、午後の陽射しをちょうど正面から受け
頭が茹でそうなほどの暑さに、朦朧とする
延々と続く、岩々のガレ場が途切れると、やっとこさ尾瀬沼

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日陰の木道に転がり込んで、しばしクールダウン

昨年の秋、失火により無くなった休憩所跡は、今も人が集っている
そこから周回しようか、なんて思ってたけれど、暑さにやられて諦めると
湖畔の森の中、静かで涼しい木道を歩く

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春は尾瀬沼山荘で過ごしたので、今日は長蔵小屋へ

この昔の小学校の校舎のようなレトロな小屋に入りたかったが
食堂は、裏手の別の建物で、そこも同じような時代を感じさせる

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おひとりで切り盛りされてる厨房は、ちょうど会計が続き
出てきたラーメンは伸びきっていて残念
だけど、この小屋の雰囲気、土間に薫る秋の空気の中
コショウをいっぱい振って、ずるずるずるーってやると
何故だろう、旨いんだこれが

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小屋の裏手から、燧ヶ岳を望むと、その美しさが際立つ
何度も観ていた、尾瀬ヶ原からとは、また違った力強さ
端正な表情に、時を忘れて魅入ってしまた

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これから尾瀬は、一年で最も美しく輝く季節へ入る
その季節へ移ろう前に、静かな尾瀬を歩くことが出来た一日

あれから、もう3週間
今頃、あの熊沢田代は、どんな色に染まっているのだろうか


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by slow-trek | 2016-10-03 08:07 | Trackback | Comments(8)
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Commented by ルネオバ at 2016-10-03 07:31 x
スロトレさん?俎嵓と柴安嵓、逆ですよん!
ま、そんな名前なんか、スロトレさんにとってもファンの皆様にとっても
どうでもいいことだとは思いますけどね・・ (⌒~⌒;)

で、なになに!?あのレポが消えてしまったって?
あの俎嵓の山頂で、眼下の尾瀬沼をバックに牛飯弁当?だったかな?
いや、炒飯弁当?
いやいや、ラーメンだったっけ??
あ~思いだせないーー!!
・・・ワタシもヤキが回っちまったもんだわ・・・・

ン十年ぶりの秋の尾瀬から1年も経ってしまいました。
1年なんて、ほんと、あっ!!っちゅう間ですね・・・(×_×;)
Commented by slow-trek at 2016-10-03 08:11
ルネさん
あちゃー、やってしましました!
ったく、夜中にUPすると碌なことにならない(^^;)
サクっと修正しました
そうなの!燧と白根と、二週続けての画像データ
バッサリとPCから消えてたのです(涙)
そうそう、今回も昨年のルネさんの記事読み返して
刺激されての山行でしたよー、しっかし見晴から
このルートで燧往復?今の私にはムリですぅ。。。
Commented by スーちゃん at 2016-10-03 19:17 x
今回も素敵な山旅されてきましたね。
なんという素晴らしい山の景色でしょうか。
そして、懐かしくて胸が一杯になるほど感動しています。
そうなんです、私もン十年前に、ここ燧ケ岳(と前日には至仏山に)登ったのでした。
“あ~、この山に私も登ったんだ”、そんな言い知れぬ熱い思いが込み上げてきました。

昔ながらの中華そばという感じの、こんなラーメン大好きです。おいしそう~
Commented by slow-trek at 2016-10-03 23:07
スーちゃんさん

わぁ、なんて嬉しいコメントでしょうか!
そうですかー、ん十年前に?
その頃のことを想い出すきっかけになれたなら
私も嬉しいですよ
道とか山小屋とかの変化はあったとしても
山は変わりませんもの^^
ラーメンね、伸びてても美味しかったですよ♪
Commented by tabilogue2 at 2016-10-04 00:37
もう、今日はここでいいか・・・ですよね 同感です
あそこに佇めば 自ずとそうなりますよ 
これ以上進むと 余計な雑感に無垢な喜びを侵されそう?
だから 山は・・・もう、今日はここでいいか、、、 
この気持ちが判り過ぎるほど 迫ってきます
Commented by slow-trek at 2016-10-05 07:22
tabilogue2さん

共感して頂いて嬉しいです^^
前回は残雪で木道すら見えなかった状態だったので
このシーンは、まさに感動でした
燧は、このルートが最高ですね!
Commented by GRI at 2016-10-05 21:33 x
燧ヶ岳、良いお山ですよね~。私も熊沢田代大好きです!
芝安のピークを踏んだのは私も2回目でした・・・ 初めて行った時、道間違いで長英新道方面に下ってしまって (^^;
良い天気だな~と思ったら、9月3日だったんですね。
この日はお隣の会津駒にいましたよ。会津駒のリベンジににも最適な日だったのに・・・
あ、でも、スロトレさんが来たら、ガスってたかも (^。^)
Commented by slow-trek at 2016-10-05 22:47
GRIさん
うー、、、、見なければ良かったですGRIさんの記事
なんて美しい秋の陽に輝く駒ヶ岳なのでしょう!
いえね、熊沢田代の直下で、振り返った駒ヶ岳の
美しさに、あぁもしかしたら今日こそ駒じゃなかったのか!?
と一瞬自分を責めたりもしていたのですよ(涙)
ま、確かに私がそちらに行くとガスの中
お互い不機嫌にうつむいてて邂逅ってカンジでは
なかったかもしれませぬ(^^;)
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