■山行日:2015年10月31日(日)-11月02日(火)
■山:蝶ヶ岳
■目的:穂高雪景色
■ルート:横尾(07:30)-蝶槍(12:00-13:00)-蝶ヶ岳(13:20)
蝶ヶ岳(07:30)-徳沢(10:20)-上高地(12:20)
上期の〆だの下期の計画値見直しだの、サラリーマンにとって
期末ってやつは最悪で、週末の登山なんてしばらく行ける状況じゃなかった
そんな仕事漬けなオレに山の神さまからプレゼント
前倒し前倒しで頑張ったかいもあって、期末に係る仕事は予定より早く完了
休めるのだ、それも三日間もだ、さぁどうする?
と、例によっていつも無計画、突然な山に悩むが、ふと閃いた
2011年秋、雨とガスで何の展望も無かったピーク
蝶ヶ岳に行こう、あそこなら、仮に降雪となってもどうにかなるさ
晩秋の北アルプスの空気、小屋閉め前の寂しさを求め
慌しい2015北アルプス納めとなった
張り切ったはいいが、実は左膝の調子が今ひとつ
上高地からまったりと行こう、そうしよう
ってなことで、晩秋の上高地をふらりと歩き、横尾で前泊のプランとした
バスターミナルに降り立った瞬間感じた、何か懐かしく胸をくすぐる様な空気
それは秋の終わりの針葉樹林の香り
中途半端な時間のため、人気もまばら
カラマツも落葉し、晩秋の寂しき林道を歩く
河童橋にもやはり、夏の喧騒は無く、過ぎ行く季節を楽しむ大人たちだけ
小梨平のキャンプ場には、もう誰もいない
普段なら決して足を踏み入れないキャンプ場へ進むと、そこには一段と大きく
そして近く迫ってくるかのような、岳沢から穂高の姿
こんなにも素晴らしいキャンプ場だったんだ
いつかここで、テントを張り、ただぼーっと穂高を眺めていたい
ただそれだけでいいと、そう思えるロケーションだ
梓川越に秋枯れの樹林、その上に屹立する明神岳
何度通ってもここで見上げてしまう姿
誰もいない林道に立ち、その姿と景色に染まる
陽の傾きかけた徳沢園では、ぽつんと、ひと張りだけのテント
休憩することもなく、とぼとぼと横尾まで
初めての横尾山荘には、驚かされることばかり
ジャクジー付きのお風呂、まだ木の香りがする新館、その広さ
受付のお姉さんによると、SWには一ヶ月前の予約解禁日の当日
その朝には電話がじゃんじゃん鳴って、直ぐに埋まってしまうほどの人気だそうだ
翌朝、朝食を頂きゆっくりと出発
蝶までだ、何も急ぐ必要は無い
予報では、ピーカンは今日だけ、それも夕方から曇りはじめ
明日は雪、そう、もう雪なのだ
2011年秋、雨の中を下ったはずのルートを登る
あの日は、ざんざか降る雨にやられて大変だったよな
ほとんど記憶も無いほどだもの
針葉樹林の中、きちんと整備されたトレイルをずんずん詰めて行く
すぐに、穂高からの稜線、南岳あたりだろうか
樹林の合間から覗きはじめ、槍見台では、やっと槍の姿に対峙する
手前の横尾尾根には雪がいっさいなく、そのぶん、槍の白さが際立っている
もしかすると今日は、槍沢を詰めて、槍を踏めたんじゃないだろうか
いや、踏めなくても山荘から白い槍を望めたんじゃないだろうか
何を今さら妄想じみたことをと、自分を笑う
そんなに甘いワケないよ、夜明け前に横尾を出て行ったのは
ザイルを装備した山慣れしたパーティだけだったじゃないか
見え隠れする槍の姿に気をとられながら、ゆっくりと歩く
森林限界を超えると、もう全てが見渡せる
それでも、稜線に乗らないと安心できなくて、意味も無く焦ってしまう
そして、乗っかった稜線には・・・
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by slow-trek
| 2016-07-21 23:10
| 北アルプス
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