荒野にて

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花咲く稜線を行く 流石山・大倉山

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■山行日:2016年07月10日(日)
■山:流石山・大倉山
■目的:美しき稜線
■ルート:大峠(07:50)-流石山(09:30)-大倉山(10:30)-大峠(13:00)

昨年の春、残雪の那須三山を歩いたとき出会った長靴じーさん
あのとき、じーさんが教えてくれた、「小さな飯豊」 こと
流石山から大倉山にかけての稜線にすっかりほれ込み
今年の春の奥那須山行でも、ずっと目で追っていた

山友からの情報で、次週が山開、そのときは、アクセスが困難な
林道終点まで送迎バスが出るとのこと
でも、それは海の日三連休、しかもバスが出るとなると
とんでもなく混んでしまうだろう
と言うか、事情もあり、三連休は山へ行けないかもしれない

ここは、ひとり抜けがけとするか

美しき稜線を求めて
深夜の東北自動車道を白河へと飛ばした




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土曜の深夜に高速を飛ばし、白河から観音沼森林公園の駐車場で仮眠
と言っても、結局一睡も出来ず、暑さが不安だ
6時に林道終点まで移動すると、もう駐車スペースは8割埋まっていた

登山口には「松川街道」の石碑がある
会津藩により設けられた街道のようだ

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樹林の中を進むトレイルは、ゆるく登りながら、足元はぬかるんで行く
50分もすると視界が広がり、そこが大峠だ
林道を一時間近く飛ばし、さらに小一時間歩いてたどり着く峠
ここは、もう既に那須の奥深い場所だ

東が那須三山最高峰である三本槍、南へ直進すると三斗小屋温泉
そして、西が今日目指す流石山だ

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ひと息付くと、すぐに歩き始める
朝の暗雲は消えてはいるようだが、辺りを覆うガスは居座ったまま
そのガスの中から、ニッコウキスゲが顔を出した

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少しづつ高度を上げると、ガスも流れはじめ
いつの間にか、お花畑の中に立っていた

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トレイルを飾る花たちは、花びらいっぱいに雫を纏い
その雫から、甘い、雨の香りが漂っている

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キスゲは、朝陽を浴びるまで花が開かない様子
その、はにかんだような姿は可愛らし

那須三山を振り返り振り返り登るが
三本槍だけは、なかなかガスが消えず、その姿を見せてはくれない

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これでもか、と咲き誇る花たちに脚を止められ
なかなか、前へ進めない

花たちは、峠から吹き上がる冷たい風に、揃って揺られ
その姿の愛らしさに目を奪われる

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ハクサンフウロ
アカモノ
ツリガネニンジン
ツリガネニンジン
ウスユキソウ

実は花にはあまり興味が無いが、お花畑に立っていると
あぁ、今年も夏山の季節だ、と花たちと一緒に嬉しくなってしまう

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気付いたら、いつの間にかガスが消え去り
那須連山はその姿を見せていた

南方には、噴煙を上げる茶臼山から裾野が美しく広がり
春に歩いた沼原湿原も見える

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その大展望にココロを吸い込まれていると
下から吹き上げる風に震えていたのがウソのように
じりじりと暑さが襲って来る

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流石山まで詰めると、汗が全身から噴出していた
睡眠不足と、慣れない暑さに、ふらふらだ

ちょっと、これは休憩しなければヤバいか
いや、まだ涼しい時間帯に動いておこう
この先はずっと稜線、陽を遮るものは何も無い

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次なるピーク、大倉山への稜線だ

あぁ、これだ
この稜線を歩きたかったのだ

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振り返ると
三本槍から、三斗小屋温泉の露天風呂から、そして沼原湿原から
ずっと見ていたあの稜線、想った通りの美しき稜線
その優雅な、流れるような曲線は、どこまでも続くかのように見えてしまう

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ナナカマドと石楠花に囲まれた稜線をアップダウンして進む

稜線沿いに、キスゲ沼、五葉の泉なる池塘があり
水は淀んでいるが、この稜線上にあると、美しき泉にも見える

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泉から1831Pへ詰める頃、もう暑さと疲労がピーク
やっと着いた大倉山は、そこだけ樹林に囲まれて展望が無い

少し先へ進み、三倉山のピークの姿を求めるが、それはガスの中

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さぁ、どうしよう
このコンディションじゃ、三倉山登っても、東北地方の山は望めないな
睡眠不足で足元もふらついているし、もったいないけど引き返そう

とぼとぼ引き返しながら、ふと振り向くと
三倉山のガスが消えていた

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流石山の手前、昼食をとるのに具合のよい場所があり
座り込んだが、食事どころか、へたりこみ、数分休むが暑さに耐え切れず
ここじゃダメだな、と下り始め
大峠へ下る、お花畑の中でザックを枕に昼寝

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那須連山を眺めながらキスゲに癒されての贅沢昼寝
それは峠からの風にカラダも冷やされ、心地よくて
ついつい、1時間近くも過ごしていた

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ま、こんな山行があってもいいさ

結局、食事は喉を通らず、そのまま下山
温泉の湯上り、クーラーの効いた座敷で一休みするとカラダも楽になり
ビールを我慢して、東北の濃い出汁の蕎麦で空腹を満たすと
どうにか、ロングドライブで帰路へと

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燧ケ岳、飯豊、吾妻、安達太良、猪苗代

そんな大展望は残念ながら望めなかったけれど
花咲く街道のような稜線歩き
昨年から狙っていた、憧れ稜線を歩けたことに満足

あの日の長靴じぃーさん、ありがとう

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いつか、錦秋の頃

あの茶臼岳の裾野が紅く燃える頃、また来よう
少し寒い晩秋の稜線をひとり歩こう
三斗小屋温泉の露天風呂で星空を浴びよう

憧れ稜線にて


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by slow-trek | 2016-07-14 23:45 | 関東甲信越[那須・日光] | Trackback | Comments(6)
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Commented by katsu♨ at 2016-07-15 19:16 x
大倉山への稜線・・・深く、美しいすぎる!
確かにその優雅なルートはまさに稜線漫歩ですねぇ
高山植物に囲まれて昼寝なんて贅沢な時間は羨ましい!
ほんと、長靴じぃーさんに感謝な山行でしたねぇ
僕も憧れはあるけどこの山域は関西からは遠いもんねぇ・・・
ほんでからね御同輩、睡眠はとらないと僕らの年代はキツすぎるよ(笑
Commented by GRI at 2016-07-16 09:20 x
おお〜っ! 裏那須ですね。
ここ、私も前から狙ってたんですが、この時期が一番良いみたいですね。
花にあまり興味のないスロトレさんがお花に食いつくくらいだもん (^。^)
実は土曜日にちょっと頭をかすめたんですが、天気があまり良さそうじゃなかったんで、止めちゃったんです。
行ってたら、お昼寝中のスロトレさんに会えたかも・・・。
来年、キスゲの時期に行こうと思います。情報、ありがとうございました (^^)/
Commented by slow-trek at 2016-07-17 08:27
katsu♨ さん

そりゃ関西からは白河越えは厳しいですよ
それに、ここに来るまでに、いくらでもいい山いっぱいだし^^
ほんと、あの長靴じーさんめ、って感謝です(^^;)

>ほんでからね御同輩、睡眠はとらないと僕らの年代はキツすぎるよ

ほんの5年前には金曜の夜に北アルプスまで高速すっ飛ばして
そのまんまテント担いでピークまで行ってたのにねー
もう、今やこのていたらく
(´・ω・`)
Commented by slow-trek at 2016-07-17 08:30
GRIさん
裏那須、このエリアはGRIさん御膝元では?
いつでも行けますよー、って、もう花が終わると
暑いだけで歩けないかもですね^^;
でも、この山深さと稜線の美しさは最高です
秋にでも、錦秋に燃える稜線でバッタリ(^^)しましょ
Commented by ruonick at 2016-07-29 17:56
長靴じーさんのこと、覚えてます((≧艸≦*))
私もこの稜線キョーミシンシンですっ(*´ω`*)
お花満載で素敵ですね♪

熱中症になっちゃってたんですかね?
でもこんな素敵な場所でお昼寝とは贅沢すぎるーっ!
いつか歩きたいなぁ♪
Commented by slow-trek at 2016-08-02 00:15
ゆなさん
ふっふっふ
いーでしょ、この稜線、いーでしょ^^
正直言って熱中症ぎみでしたねー
もっと塩分と水分こまめにとらないと、と大反省
でも、お昼寝は気持ちよかったですよ
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