荒野にて

slowtrek.exblog.jp ブログトップ | ログイン

シロヤシオ咲く頃に 霧に煙る行者還岳

b0244811_08521.jpg

 
■山行日:2016年05月28日(土)
■山:大峰山系:行者還岳
■目的:シロヤシオ
■ルート:林道(08:50)-山頂-避難小屋(12:40-14:20)-林道(15:40)


関西を離れて以来
毎年、シロヤシオ咲く頃には、必ず大峰に帰ることにしている

何故なら、一番美しい大峰を歩けるからだ

とは言っても相変わらず多忙な日々
2~3日前になって突然決まるのは、いつものこと
今回も、月末ギリギリに突然な帰阪スケジュールに関わらず
山友のルネさんが、お付き合いしてくれるとのこと
いつもありがとう、感謝です

事前情報では、もうシロヤシオ最盛期は過ぎたそうだ
でもきっと少しは残っているだろう
そんな期待を胸に
 



b0244811_085165.jpg


奈良県を南北に走る国道309号、その通称名は行者還林道
その、あるカーブから、最短で大峰奥駈道へ詰めるルートがある

その地図にも無いルートをルネさんの案内で初めて歩くことに

90番ポストのカーブには、もう10台オーバーの駐車
いつの間に、こんなにメジャーなルートになったのだろうか

b0244811_0103129.jpg


取り付きは、林道のりめんにある階段からだ
すぐに作業用と思われる道が現れる

この道が、なかなか整備されていて
きちんと階段状にもなってあり、作業用とは思えないほどだ

b0244811_0112292.jpg


朝方降った小雨が、森を白く煙らせて
大好きな大峰の姿が浮かび上がる

トレイルには、すぐブナが立ち並び、その新緑が眩い

b0244811_013040.jpg


ときおり急登になる箇所もあるが、基本的にはゆるりと歩く
30分ほどすると、尾根芯に巨木が現れて、ルネさんいわく
これを過ぎると古い林道が出てくるとのこと

b0244811_01411100.jpg


その通り、廃道となった林道跡が尾根とぶつかる
そこに、森の一部と化したオブジェがあった

今やネットに数多散見される、このルートの山行記事には、必ずある
タイタンの佇む姿、今朝はガスの中に浮かび、なんとも言えない表情

b0244811_0154398.jpg


タイタンを過ぎると、清明の尾に沿って足元に白い花びら
五つの葉、白い葉、シロヤシオだ
慌てて見上げるけれど、もう花は全て落ちていた

b0244811_0165687.jpg


朝靄が下からゆっくりと上がり、ますます森が白く煙る頃
P1458、奥駈道へと合流する

いままさに、休憩を終えて歩き始める様子のソロハイカーに
シロヤシオは、咲いているかと聞いたところ、もう残っていないとのこと

肩を落としながら奥駈道を北へと進むと
先を行くルネさんの、踊るような声が森に響く

  シロヤシオ残ってるよー、ちゃんと咲いてるよー

b0244811_0174098.jpg
b0244811_0282118.jpg


その声に誘われて小ピークを下ると、毎年満開の花を楽しませてくれる樹
あの樹にシロヤシオが今年も咲いていた、ちゃんと残ってくれていた

その可憐な、そして清楚な白い花が、霧雨に煙る幽玄の大峰に揺れる姿
あぁ、大峰に還って来た、もうこれだけで充分だ

でもソロハイカーさんは、どこを見ていたんだろう?と二人苦笑い

b0244811_0183343.jpg


クサタチバナ、コバイケイソウ、小さな花たちが揺れる奥駈道
それはまるで幻のような美しさ、一番美しい大峰の姿

b0244811_020119.jpg


行者還避難小屋の手前で、追いついてきた男子二人は大きなザックだ
聞くと、昨日の朝、観音峰から歩いて、弥山川を遡行し、狼平泊
今日は、大普賢岳経由で下山するとのこと
広島からやって来た若者の行動力が、なんとも眩しくて羨ましくて

b0244811_0502157.jpg


避難小屋から先、相変わらず崩れている水場を過ぎる
ピークへと続くシロヤシオの回廊は、やはり今年も美しく咲いている

b0244811_0233226.jpg


山頂の石楠花はもう落ちていて、紅白の絨毯
南端のヤブを縫って望むが、弥山はシルエットすら見えず
ただ足元に、大峰奥駈道が南へ伸びる姿

b0244811_0224189.jpg


避難小屋に戻ると乾杯だ
ルネさんお手製のお稲荷さんを頂くと、なんだかほろ酔い
それは冷えすぎた缶ビールのせいじゃなく
この幻想的な大峰に酔っているかのようだ

b0244811_0235119.jpg


きっと白く煙る奥駈道を歩いたからだろう
一番美しい奥駈道を歩いたからだろう
霧にむせぶ森に漂う精霊の声を聴いたからだろう

そんなことを、うとうと想ってる間に
どうやら板の間で、ほんの少し寝てしまったようだ

b0244811_0341231.jpg


下山は再び降り始めた小雨の中
引いては返す霧の中

タイタンに別れを告げると
一瞬だけ雨雲が消え、大普賢岳が姿を見せてくれた

b0244811_034467.jpg


ブナの新緑、シロヤシオ
静寂、石楠花、ヒメレンゲ
行者、精霊、イワカガミ
霧雨、しずく、紀伊の森

五月の大峰
私の大峰

関西を離れて5度目のシロヤシオ咲く頃に


ブログランキング・にほんブログ村へ
■RANKING■

by slow-trek | 2016-06-18 00:56 | 近畿[大峰山系] | Trackback | Comments(8)
トラックバックURL : http://slowtrek.exblog.jp/tb/25923119
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by pallet-sorairo at 2016-06-18 10:55
いつも、晴れた日ばかり狙っていないで
こんなしっとりとした中を歩いてみたくなりました。
ルネさん手作りのお稲荷さん、おいしそう(^^ いいなぁ。
それにしても、関西を離れてもう5年になるのですね。
Commented by slow-trek at 2016-06-18 23:20
palletさん

>こんなしっとりとした中を歩いてみたくなりました

ふふっ、そう言って頂けると嬉しいですね
我ら関西山仲間では「大峰はガスってなんぼ」と言ってます
それほど大峰では、小雨、霧が似合うのです^^
お稲荷さん、40数年の主婦歴を誇るルネ母さんのお味です
から、そりゃもう美味しく頂きました^^
Commented by kivarn at 2016-06-19 10:56
しっとりした梅雨時、行者還を中心とした奥駈道の稜線がガスった風景にとても似合いますね。
行者還岳はしばらくご無沙汰なので久しぶりに尋ねたくなりました。
Commented by slow-trek at 2016-06-19 23:24
キバラーさん
私が、このシロヤシオ咲く頃に歩く大峰は
何故かいつも、しっとりと小雨、そして霧
そんな日ばかりです、実はこの日もそうなれば
いいのにな、なんて思ってました
それほど、霧に煙る大峰が好きなのです^^
Commented by cyu2 at 2016-06-22 21:42 x
うわ~
霧でシロヤシオがより輝いて見えるなんて、大峰だけじゃないですかね?
これは美しい・・・
シロヤシオに似合うのは青空だけじゃないって、これを見たら誰もがそう思うはず。

ガスってなんぼ、私もそう思います(*^_^*)
霧に煙る大峰、きれいだったもの~
今でもあの顔にあたるミストと、憂いを含んだ緑の森を歩く心地よさが蘇ってきますよ。
絶対忘れられない山。
八経からの眺めは欲しかったけどね(笑)

それにしてもルネさんの笑顔がステキ♪
がっつり山には登るは、料理はうまいは、写真も心打つし、トークもできる・・・ルネさんはスーパーWOMANですね、
憧れちゃいます♪
あれ、ここ誰のブログだっけ・・・(^_^;)



Commented by ルネオバ at 2016-06-23 22:31 x
> cyu2さん
え~・・あの~・・いや~・・・言葉がでてきません・・・(×_×;)
ま、ね、シロヤシオの下で笑ってる画像、これこそスロトレマジックですよね~
いやほんま、自分でも「これ、誰?」って思いましたもん《;~Д~》
・・てか、トークて・・・CYU2さん?
お会いしたことありませんやんかーー!σ(^◇^;)

あ、スロトレさん、主婦歴40数年て誰のことですの?
まだそんなにイってませ~ん!
いったい人のこと幾つやと思てるのん!(--#

Commented by slow-trek at 2016-06-23 22:34
cyu2さん
そう言って頂けると、めっちゃ嬉しいです^^
cyu2さんみたく、関東の方で大峰に惚れてくれる方が
身近にいると、なんだか誇らしく思えます
いつか、錦秋の大峰を案内することが出来たなら、と
真剣に考えてるほどですよー
きっと、スーパー母さんのルネさんも喜んで、お稲荷さん
こさえて歓迎してくれるはずです^^
ほんと、企画しましょうね!
Commented by slow-trek at 2016-06-23 22:37
ルネさん
へ?主婦歴40年経ってません?
いやー、あのお味は、30年どころじゃないでしょ^^
いつか、関東の山仲間を大峰に歓迎するときには
ぜひとも、ご一緒くださいね
line

山行記録と山にまつわる物語


by slow-trek
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite