荒野にて

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空に泣いた 北八ヶ岳

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■山行日:2015年01月18日(日)
■山:北横岳:縞枯山
■目的:雪山大展望
■ルート:坪庭(09:45)-北横岳(11:10-11:40)-ランチ-縞枯山(14:40)-坪庭(15:15)

年末年始、成人の日と連続で帰阪し、山を歩き北陸へ冬の旅をし
なんだか、しばらく浮ついた日々を過ごしてたけど
気付けば日常は、仕事漬けで激しく忙しい毎日となり、年始早々に暗く重い気分
できればこの週末はカラダを休ませたかったが
この重い気分を晴らすには歩くしかないぞ

折しも予報は晴天の日曜日、こんな日はどっかーんと
雪と大展望の北八ヶ岳だ




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白樺湖畔のスケートリンクな路面を冷や汗でやって来たロープウェイの駐車場
そこにはもう既に日本アルプス、乗鞍、御嶽ぜんぶが望める

始発の9時の便はきっと大混雑間違いないので、次便に乗り込んだ

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まったく、ここはズルい、ズルいよなぁ
ロープウェイ降りたら目の前にこんな風景だもの、ズルいよ

なんてこと独りごちながら、冬の陽射しに慌ててサングラスを着けて歩きはじめる

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天候も、ザラメとパウダーが混じった雪も最高だけど
ときおり襲ってくる強風は、まるで冬が怒っているようだ

想い出したように突然襲ってくる突風の中、北横岳に向かう

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縞枯の樹林から舞い上がる雪煙が、まるで竜巻のように空に吸い込まれて行く

その雪煙はやがて小さな雪の花となって空から落ちてくる

坪庭は、晴天なのに、突風と雪煙、そして小雪が舞い続けている

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紺青

青褐

群青

空の色は目まぐるしく変化して行く

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九十九折れに差し掛かると、トレイル上で休憩するグループを一気に抜く
おかげで息も切れ切れ、薄らと汗ばむけど、心地好く

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ヒュッテを過ぎると、ここからがやっと登山らしくなる
トレイルの両脇にある樹林は、ちょっとしたモンスターだ

樹林を過ぎて、北峰ピーク直下のこと、それはやって来た
突然大きな音と共に体が揺さぶられるほどの風
前を行くソロ男性が、前傾姿勢をとろうとして踏ん張った瞬間
グラっとなり、二回転ほどして目の前の樹に衝突した

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 「油断したらヤバいですね、、、」

お互い苦笑いしながら突風が過ぎるのを待って歩きはじめる
北峰ピークは吹きっさらし、とても風に耐えきれず、南峰へ向かう樹林へ逃げる

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樹林の隙間から空を見上げると、空の色が秒単位で変わって行く

このエリア一体の空が、巻きあがった雪煙が創るレースで覆われたような空

もっと、もっと近付きたい

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樹林帯が終わり、南峰ピークまでほんの数十メートルが風に煽られて歩けない

一瞬風が弱まった隙に、前傾姿勢で駈けてピークの山名板に掴まる

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白藍色の空にすくっと立つ蓼科、そして白く浮かぶ北アルプス

その姿を目が痛くなるほど睨んでいる内に、いつの間にか風も止んでいた

何故だろう、気付いたら涙が流れていた

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特別、大きな感動があったワケでもない
何が哀しいワケでもなければ
込み上げてくるものがあったワケでもない

ただ、空と、アルプスの白さに涙が流れていた

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ピークに立ち尽くしていると、完全に冷え切ったカラダは限界を覚えた
それもムリないだろう、この風の中30分も立っていたのだ

ピークから樹林帯へと下ると、陽射しも強くなり

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ロープに積もった雪のブーケも

モンスターの群れも

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恐竜の親子も

みんな鈍く輝き始めていた

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一気に縞枯山荘まで下ると、さらに縞枯山取り付きを下った樹林でランチ

空を見上げながらボーッと過ごすと、何だかもうこのまま下山でもいいか
なんて思えて来たけれど、いやいや、せっかくだ、もう一つ登ろう

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縞枯山取り付きは、雪の重さに耐えきれず、バタバタと倒れ込んだ
シラビソやコメツガのモンスターたちを乗り越え、潜り抜け

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やっと稜線に乗っかると
また空は白く霞んでいて、中央アルプスが、赤岳が浮いていた

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凍て付く縞枯の森はどこまでも続く

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山荘まで下ると、もうそこには誰もいない

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下山する頃には、橙色が滲んだ藍色となった空

車に乗り込んで蓼科山の裾野を走る頃は茜色に染まっていた

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いろんな色に染まる空
浮かぶ峰々

今日もひとりの山だけど
感傷的になったワケじゃない

ただ、空の色が

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by slow-trek | 2015-01-28 22:17 | 関東甲信越[八ヶ岳連峰] | Trackback | Comments(18)
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Commented by 魚屋 at 2015-01-28 23:04 x
初めましてです。
哀愁的な検索をしていて、美しい雪景色に、
それで反応しどころ違うのですが、もしかしてタコ焼きではないでしょうか?
違っていたら御免なさい、何か感動して、思わず投稿しました。
Commented by slow-trek at 2015-01-29 21:59
魚屋さん
>もしかしてタコ焼きではないでしょうか?

冷凍タコ焼きを自然解凍したモノを
フライパン+蓋で蒸し焼きにしました
美味しかったですよ^^
Commented by ジオン at 2015-01-29 22:10 x
まったく、ここはズルい、ズルいよなぁ
ロープウェイ降りたら目の前にこんな風景だもの、ズルいよ

そうです。ズルいよなぁぁぁ、、、
しかし、、素晴らしい景色ですね~

私は誘惑にも負けず
御在所(ロープウェイあり)を自前の足で登りましたよん。
p(*^-^*)q
しかし、御在所の樹氷もよかったけれど、、
スケール違いますね。
やっぱりズルいんだー。
Commented by katsu♨ at 2015-01-29 23:05 x
タコ焼き風景・・・どこやねん!!!
と、思っておりましたがここでしたか♫

最近の写真はHDRをかなり多様してます?
正直、美しい写真が多いので力量越えてるやろーと密かの思っていたのですよ(笑

で、気付いたら涙流れてる件は残念ながら涙腺の劣化とか老化かと・・・
僕も最近は、よー泣いてますわ(笑
Commented by slow-trek at 2015-01-29 23:14
ジオンさん
はっきり告白しますと
御在所って、私行ったことないのですよ
えぇえぇ、リフトだろうが歩いてだろうが^^;
でも、秋も冬も美しいところだとは知っております
ズルくてごめんなさいね^^
Commented by slow-trek at 2015-01-29 23:18
katsu♨さん
>タコ焼き風景・・・どこやねん!!!
>と、思っておりましたがここでしたか♫

なんすか、そのイントロダクション^^;
どこかでウワサでも?
HDRって、はっきり言ってよく分かりません
カメラの機能?何枚か勝手に撮って合成するのでした?
その辺りの知識は大きく欠落してて、って言うか
最近やっと分かって来たのですが、カメラって科学ですよね
私ねー、超ブンケーなもので、めっちゃ弱いみたいです^^;
あ、涙腺ヤワヤワなのは、その通り!
老化以外の何物でもありません、きっとこの日もね^^
Commented by akko-kornblume at 2015-01-30 08:02
流れたのは涙だけ?
はなみ⚪️は大丈夫だった?
凍ってなかった?

ホントにズルい、ズルい。
こんな青空を独り占め…しちゃうなんて(笑)
縞枯からの眺め、大好きです。
見せてくれてありがとう(o^^o)
Commented by tukinobo at 2015-01-30 11:43
知ってる知ってる
それさぁ、雪目だよ。
痛くてしみて涙がでるやつ。

それにしても、スロさん良かったね。
こんな景色見たら、もう、□んでもいいね。
いや、いかんけどさ(笑)。

御嶽山どーん、蓼科どーん、
八ヶ岳どんどこどーんだね。
わたしもいつか、そんな青と白の景色を
見たいが、いやしかし寒そうだ。

Commented by ルネオバ at 2015-01-31 01:40 x
ほ~んとにズルすぎますね!
いえね、私もこんな空の下、真っ白なアルプスの稜線がずらずら~だったのよ。
その眺めにザックを背負ったまま、立ち尽くしていたのよ。
でも、もうそれも4年も前のこと。
おまけに、樹が・・モンスターになってなかったの・・。
恐竜の親子もどこにもいなかったの・・。

あ~あ、ホントにズルいわ~・・ズルすぎるわ・・(; ̄_ ̄)=3

あ、涙?
皆さん仰るように老化、ですね。
私なんか、毎日、ボロボロぐちゃぐちゃ、泣いてば~っか┐( -_-)┌
Commented by ゆな at 2015-02-01 10:44 x
近くて良い山、八ヶ岳

って誰が言い出したんでしょう(^^)

ほんと、ロープウェイにのるだけでこの絶景!
ずるいですよね(´Д` )
いいときに行きましたね(≧∇≦)
モンスターが育っててキレイです♡
そして太陽が美しいですねーっ。
やっぱり写真うまいですね(*^^*)

でも強風は((((;゚Д゚)))))))!!!
北横と言えど侮ってはダメですね!
私も先週北ヤツ(白駒池など)にいましたが、意外とトレースなかったりで、、、舐めちゃだめだなーって思いました(^_^;)
Commented at 2015-02-01 10:48 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by パンダ at 2015-02-01 17:02 x
う〜ん、18日ですか。なかなか良かったんですね。
どうしようかと考えながら、なんかモチが上がらないしで寝てましたが、行けば良かったかも・・・

でもでもですね。たこやきにマヨはあきません。
元々、大阪で、たこやきにマヨをつける食文化は無かったと思いますが、アメリカ村三角公園の「甲賀流たこ焼き」から始まったと記憶しています。そして、瞬く間に広まったようです。

でもでもでも、たこ焼きは、カリカリの中にとろけるあれを上品に味わうものだと思っております。おこのみのように下品な味にしてはあきません。

そしてそして、おこのみは、箸ではなくコテで食わなくてはなりませんし、たこやきは、つまようじで食わなくてはなりません。

昭和のおっさんの戯言でした。はい
Commented by slow-trek at 2015-02-01 22:26
矢車草さん
えぇえぇ、もうそりゃね
涙やらハナミズやらヨダレやら?
もうヨレヨレでした^^;
お陰様で天気は最高だったので楽しめましたよ
矢車草さんちも、いい日があればぜひねー
Commented by slow-trek at 2015-02-01 22:28
yakoさん
ずっとサングラスだったので雪目じゃないかと
でもね、サングラスなんてしててもムダなほど
それほど空の青さと雪の白さが眩しく・・・
もういいですか^^;
でもね、□んでもいい?までは、まだまだ
(・∀・)キュンキュン
Commented by slow-trek at 2015-02-01 22:31
ルネさん
あれ?ルネさんちも、八つには割とコンスタントに
来られてるイメージなのですが・・・
ほんと私もよく泣きますね、マジで老化だと、はい
も少しで老化がルネさんに追いつきそです
(うそうそ^^;)
Commented by slow-trek at 2015-02-01 22:31
ゆなさん
ほんとね、あの風はしゃれになりません
南峰から北峰の間、私ですらしゃがみこまないと
ふっとびそうになりましたから^^;
やっぱ冬のお山、なめたらダメですね
Commented by slow-trek at 2015-02-01 22:31
パンダさん
おー!もしかしたら八つでお会いできたかも?ですね!
それはそれは残念です
ってか、パンダさんって、そんなにタコ焼きラブ^^
だったのですね~、まー私もマヨは無くてもいい派ですよ
ソース、青のり、鰹節があれば良し!ですね
昭和のおっさん、と言うより、ただの大阪のおっさんですね^^
Commented by slow-trek at 2015-02-02 20:14
権兵衛さん
神に会った、ような感覚に捉われた経験はありますよ
でも、この日は、ぜーんぜん、そんな涙じゃなくって
ただぽろろん、ってカンジ
やはり老化でしょね^^
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山行記録と山にまつわる物語


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