荒野にて

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新社会人諸君 誇りと品格を持て

響かなかった
心に響かなかったのだ

毎年4月1日になると楽しみにしているサントリーの新聞広告『新社会人おめでとう』
これは、単なる活字中毒の私と違って、本当の意味での読書家であり
酒好きではなく酒乱であり、演歌とソウルミュージックをこよなく愛すオヤジ
そんな、私の人生においていろんな意味で大先輩であり、飲み仲間であったSさん
そのSさんが毎年この季節になると切り抜きを持って酒の肴にして語るのが好きで
いつの間にか自分の習慣にもなったものだ

あの当時は誰だったか?たしか・・・Sさんが崇拝されていた山口瞳が他界し
そのあと倉本聰が書かれていた時代だったと記憶する
その当時、海外ミステリに没頭していた私には、山口瞳なんてとんでもなく
倉本聰にしても、誰それ?みたいなカンジで、ただ話題につきあっていた程度だった
それがいつの間にか楽しみになったのは、自分がエールを送る立場になったからだろう
そして、作家がこの方、伊集院静になったことも大きな理由だ
これまでも記憶してるだけでも

人がまずあるのだ

その仕事はともに生きるためにあるか

この日を待っていたんだ

などなど、新社会人へのエールの中にキラリ輝くフレーズが心に残っている
特に、2010年の 『誇りと品格を持て』は
切抜きをデスクの引き出しの底に置いて、繰り返し読んだものだ


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が、今年の『落ちるリンゴを待つな』これは私には響かなかった
読んだ後、その響かなかった理由が不明瞭で、そのこと自体が消化不良で
この気持ちをどう整理すればよいのか分からなかった
それが、今朝出勤途中のラジオで流れていたこの文章の話題の中で
昨年の『ハガネのように花のように』の一文が紹介されていて分かった
震災を契機として何かを変えようとする想いは、昨年の名文で語りつくされているのだ
それに、なんとなく自分の中で今年は『震災以降』を背景にして欲しくない
そんな期待があったからだ・・・そう言うことだ、と自分の中で落ち着かせた
 
何をそんなにこだわっているかと言えば、今やこの伊集院静は大好きな作家の一人なのだ
その昔は”ダンディズムに過ぎる部分”が鼻についてそこまで好きになれなかったのに
いつしか、そのダンディスムに”憧れ”を持つようになっていたんだなぁ

そんなことを想いながら、買っておきながら読めていない”星月夜”を広げようか
それとも、も一度”なぎさホテル”を読み直そうか
なんて、一人で角瓶を飲みながら悩んだり

4年前、転職して東北へ引っ越したあと連絡の取れなくなったSさん
生きてますか
今年の伊集院先生の広告、どうでしたか
今でも角瓶、飲んでますか



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『誇りと気品を持て』抜粋

道に迷ったら元の場所に帰るのだ。
初心にかえろう。
基本にたちかえろう。
皆がしてきたことをやるのだ。

“汗をかこう”

懸命に働くのだ。
これを君たち若者がダサいと思うなら、
君たちは間違っている。
真の仕事というものは懸命に働くことで、
自分以外の誰かがゆたかになることだ。
汗した手は幸福を運んでいるのだ。
だから仕事は尊いものなのだ。
仕事は君が生きている証しだ。
ならば働く上で、生きる上で大切なものは何か。
姿勢である。
どんな?

それは揺るぎない
“誇りと品格を持つ”ことだ。


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by slow-trek | 2012-04-04 22:21 | 断想 | Trackback | Comments(0)
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